映画「キサラギ」観賞@渋谷アミューズCQN(21:25〜23:10)

kitakogane_aoi2007-09-19

http://kisaragi-movie.com/

6月16日から公開されていたのだが、ようやく観られた。
激しく今更だが、あえて言おう。この映画は文句なしで大傑作!
今年観た映画の中では、ダントツで最高に面白かった。


自殺したB級グラビアアイドル「如月ミキ」の1周忌に集まった5人の男が、彼女の死の真相に迫っていく密室会話型推理コメディー。
ワンシチュエーション型の密室会話ドラマは「十二人の怒れる男」をはじめとして、手法的には古くからあるもので、特に目新しさはない。しかし、状況が目まぐるしく二転三転するスピード感、何気ない事象が全て後に伏線として活きてくる意外性、個性豊かなキャラクターのぶつかり合いなど、一瞬たりとも飽きさせることなく観客を楽しませてくれる要素がてんこ盛り。

そして何と言っても、脚本(古沢良太)の完成度が素晴らしい。元々、舞台化も視野に入れて執筆されたとのことだが、この緻密な構成は本当に良く出来てる。


そんなわけで、普通の人が普通に観て、十二分に楽しめる作品に仕上がっているのだが、題材的に「アイドル」(及びアイドルヲタ)が扱われているので、あえてアイドルヲタ目線の感想も述べておこう。


これがもう実にヤバイ!
終盤、ある推論に到達するところで、私は涙が止まらなかった。
真相の核心部分だけに多くは語れないが、アイドルヲタにとっては号泣必至のシチュエーションが待っている。
アイドルヲタを自認する方には是非観て頂きたい。特に手紙を毎日のように、こまめにアイドル宛に書いている方などは必見。


ちなみに劇中「如月ミキ」の顔は殆ど映らない。
演じたのは、声優の酒井香奈子。グラビアアイドル役なんで水着姿が少しだけ拝めたり。