映画「ランボー 最後の戦場」観賞@MOVIX亀有(21:40〜23:23)


20年ぶりのシリーズ第4作。
前3作にも増してストーリーがシンプルでサクサク進む。
傭兵たちのキャラクターなりドラマをさらに掘り下げれば深みも増したと思うのだが、「ランボー」の場合、シンプルさが味ということもあるので、これはこれで良いのかもしれない。


戦闘シーンは戦争映画史上最大の苛烈さ。
首は飛び、手足は千切れ飛び、肉体は爆発四散し、文字通り肉塊や肉片と化す。
夥しいまでの血生臭さ。
R-15指定になったのも頷ける。
「怒りの脱出」でも弓矢爆弾による人体爆破シーンがあるが、あれは特撮のチープさと相俟って、結構笑えるシーンだった記憶があるのだが、さすがに今回の人体破壊シーンの数々は、あまりにリアル過ぎて息を飲まざるをえない。
最後の方は敵味方入り乱れての乱戦になる為、誰が誰と戦っているのかわからなくなるが、それも含めて戦場のリアリズムを冷徹に描写したということなのだろう。スタローンの演出は意外に侮れない。


過去のシリーズではクライマックスにおいて、ランボーの独白や心からの叫びによって、訴求すべきテーマを明示していたが、今回はそういうシーンはない。
ただラストに戦場を見詰めるランボーの悲しげな表情が映し出されるのみ。その表情が全てを物語っている。


「目的もなく生きるか、何かのために死ぬか。お前が決めろ!」という台詞は実に見事だと思う。